最果てのパラディン

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用語解説 鉄錆の山の王編

《賢者の学院》アカデミー
≪創造のことば≫の探究者たる、魔法使いたちの学び舎。
 諸々の歴史的経緯のため≪賢者の学院≫は閉鎖的で、世俗の権力と一定の距離をとっている。
 マナが集中しやすい地形を選んで建てられ、幾つもの≪しるし≫が重ねられ、あたりは結界めいた様相を呈している。

《妖精の小道》

人ならぬものたちが住まう幽世と、現世との境目。森の神秘。常人が迷い込んでしまうとただでは済まない。
あちこちから美しくも禍々しい妖精の笑い声が聞こえる。

《遣い》ヘラルド

神の意向を人へと伝える遣い。
強大な力をもつ「エコー(木霊)」より格は落ちるが、並の魔獣やデーモンとは比べ物にならないほどの力を持つ。

その神と関わり深い動物や物体、現象がヘラルドとされることが多い。
不死神スタグネイトは、死体をついばむ鴉や不死を象徴する蛇をヘラルドとする。

雷と裁きの神ヴォールトのヘラルドなら、天空を舞う鷹や宙に浮かぶ球電、あるいは神々しい天秤。
地母神マーテルなら白い雌牛や黄金の穀物といったように、神々の遣いの形態も様々である。

《夜明けを呼ぶもの》コールドゥン
ヴァラキアカの片目を奪った神代の霊剣。
その刃は、ドワーフたちの始祖神である炎の神ブレイズより授けられたとも伝えられる。

《迷いの路地》
複雑な≪しるし≫を幾重にも描き、建物や路地ひとつ、大きくとも街区一つを覆う魔法。
これにより侵入した者は方向感覚を喪失し、魔法の使い手が定めた場所へ侵入することができなくなる。

《迷いの霧》
「迷いの路地」よりも更に複雑な≪しるし≫を描き、街ひとつを覆ってしまう。
効果としては大差がないが、「迷いの路地」を作れる魔法使いはいても、
「迷いの霧」を作れる魔法使いは極めて少ない。これほど大規模な魔法を齟齬なく組み上げるのは定命の存在には至難の技なのだ。

《きよめの祈り》
汚れや毒などを浄化する祈り。
神から奇跡を授かった神官の多くはこれを使うことができる、最もポピュラーな祝祷のひとつ。
集落の衛生維持や医療行為、神殿での儀式の執行など、さまざまな場所で多様に利用されている。

しかし信じる神の決めた「汚れ」や「毒」の定義により効果に違いが生じるため、ときどき論争の種になる。
あなたが神々の考えを探求する学者でなければ、この祈りを使う場に、毒にも薬にもなる植物や、化粧や洗剤などを近づけない方が良いだろう。

なおワインに向けて祈ると、「ただ苦いぶどうのジュースになる」場合と「澄んだ美味しいワイン」になる場合があることは有名。
お酒が毒かどうかは、神によっても意見が分かれるものらしい。

《銀なる月の疾きつばさの天たつ鷲のきみ
  この出会いに祝福のあらんことを。
 瞬く星々の綱の妙なる沈黙の音の娘よ》
エルフの氏族に伝わる儀礼的な挨拶。
内容的には「どの氏族に属する何者なのか」を確認しあっているだけだが、独特の雅さがある。
これは「エルフの血筋に属しているのみならず、エルフの所作や儀礼を正しく身につけている」という証明を兼ねているため。

エルフたちは互いに顔見知りの介在しない状況で、見知らぬ同族と遭遇した場合、基本的にこの儀礼的挨拶を行う。
この朗唱や所作がうろ覚えの怪しげなものである場合、本当にその氏族に属するエルフであるのか疑われる場合もある。

実はメネルの挨拶はこれでもエルフのものとしてはやや雑。
しかしディーネは「助けられた身」「ハーフエルフで恐らく事情持ち」という点を勘案し、「身の証が立った」ものとした。

 

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