妖精を使役することば
ノームやノーム、その足掬え
大地の妖精ノームを使役する、≪転倒≫の呪文。
妖精使いの対人攻撃の基本の一手。
立っている地面そのものが変形し、対象者を転ばせようとする。
……え、踏みつけて黙らせる? それは何かの冗談ですか?
サラマンダーよ、焼き焦がせ
火炎の妖精サラマンダーを使役する、≪炎の吐息≫の呪文。
松明程度のまとまった火炎を発射元として利用せねばならないが、その威力は強烈。
場所や時間を選ぶが、同じく妖精使いの基本の一手。
緑の人よ、一夜の宿を。
草の寝床に木々の屋根、急な客への寛容を
木々の妖精グリーンマンに宿を乞う呪文。
草木が変形し、快適な天幕や絨毯を形成する。
緑が豊富で季節がよく、妖精使いの腕がよければ、果実や蜜などが供される場合もある上、襲撃者に対する警戒も請け負ってくれる。
森の中では妖精使いと仲良くしよう。
シルフ。シルフ。風の乙女よ。汝が歩みは風の歩み。汝が歌は風の歌。 合唱せよ、輪唱せよ、喝采せよ。汝らの和声をもちて、始原の≪ことば≫は十方に至らん。
風の妖精シルフに呼びかける、≪声送り≫の呪文。
本来ならもう少し簡略に呼びかけ、遠くにいる者にそっと「耳打ち」する程度の簡単なわざ。
メネルはこれに応用を加え、ウィルの≪ことば≫を木霊のように反響させて遠くに送った。
≪ことば≫は≪ことば≫であるがゆえに、声さえ届くのであれば、魔法はその効果を発揮する。
シルフ! 麗しき風の乙女! 旋風の舞姫よ! 汝らと舞を競いたる、愚かなる踊り手に苦き地の味を知らしめよ!
風の妖精シルフに呼びかける、≪下降気流≫の呪文。
戦闘においては、主に翼もつものを飛行困難にし、地面に墜落あるいは着陸させる用途で用いられる。
他にも砂塵や煙幕を吹き払ったり、有害なガスが淀む場所に新鮮な空気を送り込んだりと、応用幅は広い。
ノームやノーム、宝の守り手、砦を連ねよ、敵ぞあり!
大地の妖精ノームを使役する、≪塁壁≫の呪文。 身体が堅固になり、致命傷を受けにくくなる。
とはいえダメージを軽減できるだけなので、限度を越えた一撃には効果が薄い。
シルフシルフ、風の乙女よ、風巻く守りを勇士のために!
風の妖精シルフを使役する、≪矢避け≫の呪文。
シルフが敵対的な飛来物に対して悪戯を仕掛け、それを逸らしてしまう。
これが使える術者は、戦場でとても重宝される。
ノームやノーム、集い来たりて、櫓を築け、垣根を巡らせ、(※城を成せ)
大地の妖精ノームを使役する、≪土壁≫の呪文。
その場の地面から土と石からなる壁が起き上がり、対象の直進を阻害する。
とはいえ無論、止められる質量には限度がある。
※本編中ではキマイラに殴り飛ばされたため、実は詠唱が完了していない。